それぞれのストーリーを思いやる心

「中国帰りの子、園が過剰反応」
「学校いけない」「いじめ」


悲しい文字が並びます。

この対応を受けて引っ越しをされたご家族の話も聞きました。

17年前のSARSのとき、私も北京から帰国後5ヶ月帰れなくなりました。

長男の転園で保護者から反対の声があがったときに
園長先生が
「このご家族は1ヶ月前に帰国され感染の心配はありません。
あなたがこのご家族の立場ならどう思いますか?」

と凛として答えてくださったと、
仲良くしていただいたお友達から、帰る間際に聞きました。
そこではじめて終園後お友達と「遊びたい」という長男が
ことごとく断られていた理由があとになって分かった次第です。

園長先生はお友達のいない長男を気遣い、
何をするときもずっと側にいてくださいました。

長男の転園を後押ししてくださった園長先生と
感染を心配して我が子を遊ばせたくないお母様の中で
毎日のように行き来して遊んでくれたお友達に
たくさんのことを教えていただきました。

今中国の友人が湖北省にいて
家から出られない状態が続いています。
「庭の野菜は全部食べちゃった。」
「自給自足してるので大丈夫よ〜」
「マスクはもうないの。」
「家から出れないよ〜」

とメッセージが届きます。
そのたびにホッとしたり、心配になったりしています。

中国人と日本人、両国に友人がいて
彼ら彼女らのストーリーを知っているから、
「武漢加油」の日本の垂れ幕に嬉しくなるし、
「中国帰りの子供の受け入れ拒否」のニュースに心が痛みます。
一方でウィルスや感染に過敏になる人たちの気持ちもよく分かります。

不可抗力な「ウィルス」への周りの反応は当然のこと。


私達当事者は、
被害者意識をもつ必要もなく、
子供が可哀想と闘う必要もない。

お母さんの不安な気持ちは伝染します。


「大丈夫。いつか収束するから。」
「大丈夫。お友達とは繋がっているよ。」
お母さんの心の安定が大切だとも思います。

もしそれがお友達なら。
大切な家族なら。
彼ら彼女らのストーリーを知っていたなら。

こんなときこそそれぞれの人に大切な人がいる。
それぞれの日常がある。
それぞれのストーリーがある。
そんなことを思いやることができる「想像力」
今こそ必要なように思います。

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