【第11回】ながらのススメ
我が家は、男ばかり3人で全員思春期。
めっきり無口になりました。笑
そんな彼らが気持ちを話してくれるのは決まって台所。
不思議ですが、3人とも、夕食を作っていると、必ず見にきます。
「今日ね、転校生が来てねー」
「来週◯◯があるんだよ。」
と近況を話してくれます。
昔のお母さんはそうでしたよね。
いつも忙しくて、私が子供の頃も台所で国語の本読みをやっていました。
今はお母さんに暇ができて、
宿題してる間中隣にいたり、
明日持って行くものの準備も一緒にできるようになりました。
お互いが見えすぎて、余計なことを口にするようにもなりました。
「先にこれからやりなさい。」
「こうすればうまくいくでしょ。」
子供の問題を自分の問題に置き換えて、イチイチ指示をする。
「なんで早くできないの?」
「なんでいつも同じところで間違うの?」
子供を追い詰める尋問を繰り返す。
自分がされたらたまったもんじゃありません!笑
こんなふうに育った子供は、
自分の選択に自信がもてなくなる。
人に従っていると楽だと思うようになる。
無気力になる。
一番怖いのは「お母さんには分かってもらえない。言っても無駄だ。」と思うようになることです。
親子の「信頼貯蓄」がなくなる瞬間です。
それが続くと思春期には、本当に一言も話さなくなる。。
友人のお子さんは思春期になって、「はい」「いいえ」しか言わなくなり、
進路が決められない・・・(涙)、と嘆いてました。
日本のお母さんは暇な時間を自分のために使おうとしない。
小さなお子さんがいるご家庭は、お昼寝してるときに掃除したり、お料理作ったり、家事をしちゃう。
そうではなくて、TVを見たり、本を読んだり、
自分のために使ってください。
子供が起きたら、子供も巻き込んで掃除機かけたり、お料理作ったりすればいいんです。
私はよく、鍋を床に並べて、お箸で叩かせたり、小麦粉にお水を入れて粘土にして遊ばせたりしていました。
お母さんがつきっきりで側にいるより、グズグズ言わないものですよ。
恋愛と同じで相手が見えすぎるのも考えものです。
お母さんは、子供のペースに合わせない。
お母さんのペースに子供を合わせる。
そして~しながら話を聞くのが丁度いい。
お料理しながら お掃除しながら 子育てしてみませんか?
ながらのススメ。
*このコラムは香港ポケットページ2017年1月に掲載されました。