【第2回】自分で自分を満たせる人に 〜お母さんから満たされる〜
この世の中で一番満たされないといけない人は
お母さんだと思っています。
なぜなら家庭は社会の核。
すべての人はお母さんから生まれ、
お母さんの影響を強く受けるからです。
その人の人格形成に与えるお母さんの影響力は8割という説もあるほどです。
お母さんが満たされないと、
子供から愛を奪おうとします。
旦那様、子供の人生を生きようとします。
一番身近な家族に不満をぶつけ、コントロールしようとします。
これらはすべて、自分の外にあるもので自分を満たそうとする行為。
他人と過去は変えることができない。
変えられるのは自分と未来だけ。
私は結婚してから神戸→愛知→北京→愛知→上海と主人の駐在に伴い
転勤を繰り返してきました。
そのたびに、友人と別れ、仕事を辞めての繰り返し。
2011年に上海に来たころは、そんな生活に疲れていました。
何もかもが楽しくない。
1日中家から出ない日が続きました。
イライラを夫や子供にぶつける日々。
自分以外のことを原因として、嘆き悲しむことを
環境の奴隷といいます。
自分を取り巻く環境はコントロール不能です。
怒る事象に振り回されていては
不安がなくなることはありません。
旦那様がもっと手伝ってくれたら。
子供が○○学校に入ってくれたら。
もっとお金が入ってきたら。
けれどそれが叶うと、また新たな不安が襲ってきます。
本当に満たされている人は
自分と対話ができる人。
いいときも、悪い時もすべてを受け入れて
自分の気持ちを素直に味わえる人。
ネガティブな気持ちほど抑え込まずに時間をかけて味わったほうがいい。
そして、消化できたら次に進めばいいんです。
ネガティブな気持ちを無理にポジティブに変えようとしたり、
なかったことにしない。
ただ受けいれて、味わう。
それができる人が強い人だと思います。
自分で自分が満たせる人だと思います。
「幸せとはいいときも悪い時も肯定的にとらえることができる力である。」
*このコラムは2016.11に香港ポケットページに掲載されました。